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スクールカウンセラーに思うこと
さいころじすと日記のtakashiさんの今年3月24日のエントリ「スクールカウンセリングの衰退と生徒指導の復権」で、次のように述べられています。

最近は、生徒指導関係の教師向けの研修の中にカウンセリングやコーチングが積極的に組み込まれるようになっているという。かつては、教育相談担当者向けにカウンセリング関係の研修が行われていたが、こっちの方は減っているそうだ。

---中略---
つまりのところは、カウンセリングも学んだ生徒指導担当教師が、生徒指導とカウンセリングを学んだ教師が、学校の諸問題に対応していく、ということになるだろうか。もちろん、やや専門的な心理療法やカウンセリングが必要な生徒はスクールカウンセラーが担当するが、仕事の範囲としては狭くなるので、時間も日数もそれほど要らないということになる。さらには、予算削減のためにも外部にゆだねる、という動きが今後盛んになっていくとも言える。


うーん、これって本当に良いのかどうなんだか、私にはわからないんですよね。確かに流れ的にはそういうモノを感じていますし、学校という現場にPTA以外の人間が入り込んでいくことに違和感も感じています。私も数年ぶりに学校現場に戻るわけですが、未だにその想いは拭い切れていません。
しかしながら、餅は餅屋ともいいます。カウンセリングを学んだ教員がどれだけカウンセリングを生かしていけるのか、その部分についてのエビデンスはスクールカウンセラーが示しているエビデンスよりもさらに低いとしか言いようがないようにも思えます。(出したモノ勝ちなら教員の出した作文以下の手前味噌論文集などもありますが)

もし本当に、SCを必要としているのならば(毎年毎年SCについての御願いといった文章が県士会に送られてきたり、SCの募集をかけたり)たったの数名で良いから、県、市区町村で常勤の心理職を増やせば良いことのようにも思えるのです。その方がよほど小回りの効いた、また効率的な運用が出来るはずです。

今の流れって、生徒指導の復権とか何とか言うよりもただ予算の執行方法(国から都道府県、市区町村まで)のまずさが露呈しているだけではないのかと。

もしもSCが本当に必要とされているのならば、時間単価を削っても勤務時間を削るようなことは必要ないはずです。勤務時間が減ることは使える時間が減る、ってことですからね。また、SCをアウトソーシングしていくなら、もっと積極的にSCの募集、採用、運用について見直しが必要なように思えます。

ただ、だらだらと無駄遣い式にSC関連の予算が使われてきていて、その結果が削減となっているだけのような気がする…。


25/3/2008 14:05追記
それ以上に、SCがSCなりのエビデンスを示す機会ってなかなか無いんじゃないの?
勤務時間が限られた中ではサービス残業するか、ボランタリー精神でまとめるか…。過去に一度、教員と共同研究をやって、その結果を論文にまとめて、その2nd Authorやりかけたことがあるんだけど、スクールカウンセラーに研究論文の執筆権は無い、という一言で片付けられてしまったことがありますが。
これは某県だけの事象でしょうか。
心理・サイコ | 13:58 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
コメント
私のエントリーは、まぁ、簡単に言えば、文部科学省内の生徒指導派と教育相談派(カウンセリング派)の勢力争いにおいて、前者がかなり優勢になっているということが、財政難に加えSC削減をもたらしている要因と見ています。
| takashi | 2008/03/25 2:06 PM |

>takashi様
確かにそうですね。生徒指導って一時期はやり玉に挙げられていた部署が盛り返してきた、と見るのが無難なところでしょうね。
ただ、SCの運用面を見ると、本当にただ勢力争いの汚い(有り体に言えば子どもに見せたくない)結末を押しつけられているだけのように思えてなりません。

もしも、SCも含めて臨床心理士の純粋性みたいなものだけで(一人称で)語って良いのであれば、子どもの笑う姿を見たいだけなんですけどね。SCにかける情熱の、ほとんどすべての部分は。

勢力争い結構。ただ、足並みが揃っていないところに、足の引っ張り合いだけは避けて欲しいと願って止みません。
| へなちょこ心理士 | 2008/03/25 6:54 PM |

指摘するとおりだと思います。

ゆとり教育の話といい、文部科学省の政策はあまりにいい加減ですね。

>、スクールカウンセラーに研究論文の執筆権は無い、
>という一言で片付けられてしまったことがありますが。
>これは某県だけの事象でしょうか。

私も連絡協議会の場で直接質問したことがあります。
「責任が発生するので否定も肯定もできない」という返事でした。つまりは、個人の責任ですね。
| takashi | 2008/03/26 2:24 AM |

>takashi様
個人の責任でやれるならまだ良いのではないかと。
エビデンスを示す場を保証されないだけではなく、エビデンスを示す時間もSCの手弁当でしょうか?

資格認定協会なり臨床心理士会なりに任せておいても良い問題ではなくなってきているように思います。
| へなちょこ心理士 | 2008/03/26 10:13 AM |

>エビデンスを示す場を保証されないだけではなく、
>エビデンスを示す時間もSCの手弁当でしょうか?

そうですね。文部科学省は、自らの政策の妥当性をアピールするためにも、SCの研究活動を本来は推奨してもいいのでは、と思います。


>資格認定協会なり臨床心理士会なりに任せておいて
>も良い問題ではなくなってきているように思います

最初からアテにしてません(苦笑)。
| takashi | 2008/03/27 12:32 AM |

>takashiさま

>最初からアテにしてません(苦笑)。
そのくらいのほうがいいのかもしれませんね。
でも、正直さみしいですね
| へなちょこ心理士 | 2008/03/29 6:29 PM |

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